感謝するとはどういうことか。

「感謝する」という心の動きを否定的にとらえることは少ない。というより皆無に近い。

ひねくれているわけではないが、あるいはひねくれているわけであるけれど、今一度その心の動きをとらえなおしてみてもよかろう。

感謝しなさい。感謝のこころを忘れるな。という。

そうではあるけれど、誰かに、あるいは何かに感謝するとは、もっと原初的で根源的で治癒的心象なのではないかと思う時がある。しばしば思う。

それは何かもっとふつふつと湧き起ってくるものであると。

 

誤解をおそれずに言うと、感謝などいらない。そんなものはやがてやってくる。

若い世代は自分に対する行為を感謝ではなく、当たり前に感じることが多いはずである。

赤んぼうが誰にも感謝などしないことを考えればそれは歴然としている。だから高校生などもまた、感謝の度数は低い。

大切なことはその源泉を見失わないことである。だから今はまださほど感謝などいらない。

そんなことより少しでも前に進もうとすることが大切なんじゃないかと思う。

今の感謝はやがていつかやってくる。その時その感謝のボールを次の世代にそっと渡せばよいと思う。

だから今は前に進め。

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